2018年11月29日

葬儀の時の抹香は線香と何が違うのか

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葬儀や法事の時にお章句をする際に利用するお香の事を抹香と言います。線香との大きな違いは、棒状なのか、粉末状なのかということです。線香は棒状になっており、一端に火をつけて利用します。抹香は粉末状になっており、御焼香だけでなく、昔は仏像や塔に塗ったり散布したりすると言う為に使われていた事も有りました。

現在利用されているのは樒の樹皮や葉っぱを乾燥させた後に粉末状にした物となっています。しかし古くは安息香や甘松香、丁子、白檀等の香料から作られていました。ただどちらも供香、つまり香りをお供えすると言う点では同じです。

とはいえ、抹香は葬儀の時、線香は法要や弔問の時と、見かける場面が違うので、全く違う物なのではないかと考えられてしまう事も少なくありません。注意したいのは、粉末状になっているので、風がある所で利用し、高い位置から捧げてしまうと香炉に落ちる前に散らばってしまう可能性も十分あるということです。そのため、御焼香をする時のマナーとしては、親指、人差し指、中指を使って軽くつまみ、隣にある香炉へある程度低い位置から静かに落とすと言うのが一般的な形です。これなら散らばってしまう事もなく綺麗に香炉の中に全て入れる事が出来るからです。